痛みの医療への社会的責任をはたすための認定特定非営利活動法人

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■やわらげる

慢性痛に対する理学療法・運動療法


慢性痛(特に筋骨格系)に対する理学療法の原則(例外もあります)としては、

 ○ 運動すること(筋肉を使って体を動かすこと)は良いこと、

 ○ 運動をしないこと(筋肉や体の一部を不活動にすること)は悪いこと、

という考え方です(但し過度なトレーニングは注意が必要です)。

具体的には、

 @ ストレッチやマッサージで筋肉をやわらかくする
 A 動けるようにする
 B 筋力トレーニング、体力づくりを行う
といった流れで行います。

 ストレッチ・マッサージの目的としては、深部へのマッサージを通じて局所の血流増大をはかる、末梢から中枢へ向けたマッサージによりリンパ液の灌流増加をはかる、筋筋膜の緊張をほぐし動かしやすいコンディションにすることです。その後、身体を動かすことによって筋力や関節機能、また体力の向上を目指します。

次に、簡単な運動療法としてはウォーキングがお勧めします。
その際に、以下のことについて自分の歩き方について確認しましょう。

○つま先の方向を正す:つま先(人差し指)を進行方向に対して真っすぐ向ける
○おへその下(腹筋)に力を入れる。
○おへその下にきゅっと力を入れて姿勢を良くする。
○肩甲骨をよせる。:特に猫背の人は肩甲骨を意識してよせてみましょう。こうすることでいつもより肩がしっかり動くようになります
○ 膝をゆるめない。:体重が乗っている間や着地の時に膝をゆるめないようにしましょう。膝をゆるめることで大腿筋の動きが抑えられてしまいます
○ 腕は軽く振る。:腕は大振りせずに軽く振るようにしましょう。振るよりも後ろに引くイメージで行いましょう。
○骨盤を立てる。
○かかとから着地する。:一定の歩幅を保ちながらしっかりと踵から着地します

 1日のウォーキングの時間としては1回20分以上を目安にしますが、最初は無理のない範囲で行いましょう。回数をこなすよりも続けて行うことが大切です。できるだけ毎日継続して行うようにしましょう。また運動のできる人は1日2回を目指しましょう。連続して歩くのが大変な人は何回かに分けて構いませんので合計20分を目標にしましょう。痛みがひどいときは無理をしないようにしましょう。

 ウォーキングには基礎体力・筋力の向上とともに、「脳を鍛える」という効果があります。脳を鍛える運動を行うことで、慢性的な痛みにより阻害されていた痛みをブロックする機能(下行性疼痛抑制系)を本来の状態に戻し、痛みを感じにくくする作用があります。また自身の気分の向上にも繋がります。  ウォーキングを行う際に大切なこととして、運動だけに集中して行うことをお勧めします。ウォーキング以外にはラジオ体操なども慢性痛予防・対策として効果的です。